死後の世界は存在するのでしょうか。
もし仮に、存在しないと考えたとすれば、どのような事が生じるでしょう。
例えば、まず第一に、「死んだらおしまいだから自分の好きなように生きさせてもらう」という自己中心的な生き方から、様々な問題を生み出すことになるのではないかと思います。
敵対関係、戦争、怨恨、こうしたものを産み出すのは唯物主義です。物質がすべてである、死はすべての終わりである、だったら自分の思うままに生きて何が悪い、という論法です。
引用元: シルバーバーチの新たなる啓示
では逆に、死後の世界が存在することを信じた場合には、どのうようなメリットが生じるでしょうか。
以下に考えられる良い点を挙げたいと思います。
- 自己中心的な生き方に歯止めをかけ、様々な問題を根本的に解決することに繋がる。
- この世の短い人生を終えると、無に帰する儚い存在ではないと考えられるようになり、人生に生きがいを見出すことができるようになる。(虚無主義からの解放)
- 信念を持って正しい行いをすることができるようになる。
- 愛する人を亡くした苦しみから立ち直る事ができるようになる。また、立ち直らせることができるようになる。
このように死後の世界の証明を得ることには、様々なメリットがあると言えるのではないかと思います。
それでは、死後の世界の証明の手助けとなる情報をいくつかあげたいと思います。
臨死体験
臨死体験は死後の世界が存在することに確信を抱くための一つの重要な要素となると思いますので、まずは、信頼性の高い臨死体験の書籍の内容を紹介させていただこうと思います。
心臓病専門医であるマイクル・セイボム博士と心理学者のケネス・リング博士の臨死体験の調査結果を掲載した書籍がありますが、これらの書籍からあの世が存在するかを考察したいと思います。
マイクル・セイボム博士の調査結果
死にかけた状態から蘇った人78人に話を聞いたところ、42%にあたる33人が臨死体験をしており、ありふれた現象であることが明らかになりました。
そしてそのうちのほとんどの人が臨死体験を実際の出来事であり、突然意識不明に陥ったにもかかわらず死に近づいていたこと(死んだこと)が直観的に理解できたと証言しています。
また、臨死体験をした人61人(他の人から紹介された人を含んだ人数)のうち、29人が自分が肉体から離れ、自分の体や手術の様子を見ていたと話しており、手術の様子を細部に至るまで詳しく説明できたということです。
61人のうち41人はこの世とは全く違った世界に入っていくのをはっきりと感じています。
41人のうち28人は美しい世界の風景を見ており、同じく28人は霊的な存在と出会ったということです。
引用元:「あの世」からの帰還
ケネス・リング博士の調査結果
死にかけた状態から蘇った人102人に話を聞いたところ、48%にあたる49人が臨死体験をしていることが分かりました。
このことに関する質問をした19人のうち18人が臨死体験をまぎれもない事実だと主張しています。
102人のうち、38人が肉体から離れた感覚があったと話しています。その中には手術の内容や医者の会話を正確に述べることが出来た人もいたということです。
102人のうち23人がこの世の先にある世界へつながる暗闇に入る経験をしています。
102人のうち10人がこの世とは違う美しい世界を見ており、8人は親族などの愛情のある霊と出会ったと話しています。
引用元:いまわのきわに見る死の世界
この調査結果を考慮しただけでも、死後の世界に対する確信を深めることができるのではないかと思います。
ただし科学的ではないと思われる方もいらっしゃると思いますので、現在の科学とスピリチュアリズムの思想では、この現象をどのように説明できるかを検証してみたいと思います。
スピリチュアリズムの思想による臨死体験の解釈
現在の科学では脳が損傷すると精神に異常が出ることから、一般的には思考や感情は脳から生じると考えられていますが(海外の一流の医学雑誌には心は脳から独立しているという立場の論文が掲載されているようです。[1])、臨死体験の結果を考えるとこのような仮説には無理があると言わざるを得ないのではないでしょうか。
スピリチュアリズムでは人間は霊的な存在であり、それが思考や感情を生み出し[2]、脳を通して体に指令を出していると考えられています。
そのため、脳が損傷すると精神に異常が出るということにも矛盾しないことになります。
また、臨死体験の場合は霊的身体が肉体から脱け出て(幽体離脱・体外離脱)、自分の肉体や手術の様子を眺めていたと考えれば理論的にも矛盾は生じません。
さらに、死亡したときにはあの世から何らかの縁のある人が迎えに来てくださると言われていますが[3]、これも臨死体験の内容と一致しています。
これらの点から、人間は霊的な存在であり、死と共に肉体を捨て霊的な身体を使ってあの世に旅立っていくと考えるのが妥当ではないでしょうか。
1.「あの世」からの帰還 p378
2.シルバーバーチの霊訓(二) p106
3.シルバーバーチのスピリチュアル・メッセージ p138
スピリチュアルカウンセリング
スピリチュアルカウンセリングを受けて、亡くなった方からのメッセージを霊能者を通じて聞くことも、死後の世界の証明の一つととらえてよいのではないかと思います。
江原啓之さんが監訳をされてある「天国の子どもたちから」という書籍から、有名なイギリスの霊能者である、ドリス・ストークスのスピリチュアルカウンセリングの内容の一部を紹介したいと思います。
この書籍は、スピリチュアルカウンセリングの内容をかなり具体的に紹介してありますので、これを読むだけでも死後の世界に対する確信を深められるかと思います。
亡くなった子供からのメッセージを、霊能者(ドリス)が両親へ伝える時の様子。
ドリス:光の加減によると、あちら側へ渡ってまだ一年は経っていないと思います。
母親:三カ月です。
ドリス:さて、彼はビルと呼ばれている方について話しているわ。
母親:ビル?知りません。
ドリス:おかしいわね。ビルと言ったと思ったわ。でも違ったのね。バートかしら。
母親:はい。私の父です。
ドリス:それよ。彼は、あなたが誰かと彼について話していると言ったけど、ビルと言ったと思ったわ。あら、彼は<ぼくはバートと言ったよ。英語を話しているんだよ。>ですって。生意気な男の子ね。
母親:ええ、そうでした。
ドリス:それに、彼が逝ってからお誕生日を迎えたと言っているわ。
母親:はい、五月に。あの子は九才になるはずでした。
ドリス:みんな泣いて、ぼくはお花を持って、おじいちゃんのバートは自分が代わりたかったと言ったわ。
母親:ええ、言いました。
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・引用元:天国の子どもたちから
スピリチュアルカウンセリングでは大体上記のような話があると思っていただければよいかと思います。
この他にも様々な事柄を言い当てている様子が紹介されてありますので、興味のある方は一度読まれてみてはいかがかと思います。
このように、霊能者は自分が知るはずのない死者に関する情報(相談者と死者にしか分からない情報)を、相談者に伝えることができます。
このような現象を考えると、死者は現在も人間の目に映らない、何らかの形態で存在しており、霊能者を通して生きている人間と連絡を取り合うことができると考えるのが自然なのではないでしょうか。
そうでなければ、霊能者は自分自身が知るはずのない死者の情報をどうやって知ることができたのだろうかという疑問が生じます。
ただし、上記の例は一流の霊能者のカウンセリングの例ですので、これほど具体的で、的確なメッセージを伝えることのできる霊能者に巡り合うことはなかなか難しいかもしれません。
しかし、少なくとも当てずっぽうでこれほどのことが言えるはずがないと思えるくらいの具体的なメッセージを伝えていただくことは可能だと思います。
また、上記の例はシッティングと呼ばれる方法で、霊能者が、相談者から相談内容を聞く前に死者からのメッセージを伝えるため、霊界があることを証明するには適しているわけです。
もし、死後の世界が存在するという証拠がほしいとか、亡くなった愛する人が、あの世で幸福に暮らしているかを知りたいといった場合は、シッティングのできる有能な霊能者を探すのがよいと思います。
サイキックアート
サイキックアートでは、サイキックアーティスト(霊能者)から相談者に関係する霊の肖像画を描いてもらうことができます。
そのため、サイキックアーティストが知らず、相談者が知っている霊(ご先祖、家族、友人など)にそっくりの肖像画を描いてもらうことができたら、死後の世界の証明になるのではないでしょうか。
「これが心霊の世界だ」という書籍に、有名なサイキックアーティストであるコーラル・ポルジが書いたハッチスン氏の肖像画が紹介されてありますので参考にされてください。
死者の肖像画を描いていただくことで、死後の世界の証明にもなりますし、手元に置いておくことで、愛する人を亡くしてしまったことに対する慰めと、今後の人生を前向きに生きるための力や心の支えを与えてくれるのではないかと思います。
死後の世界について知ることには大きな意義がある
以上の点を考慮すると、死後の世界が存在すると考える方が妥当だと思われるのではないでしょうか。
死後の世界などというと、非科学的だと思われる方も多いかと思いますが、科学的に見ても、死後の世界がないと考える方が難しいと思います。
この世の中に存在するもののほとんどは、人間の目で見る事も、耳で聞くことも、手で触れることもできません。
そうであるとするなら、一般的な人間が見たり、聞いたり、触れたりできない世界に死後の世界があると考えることもできると思います。
また、臨死体験の例から見ても、現在の科学の(一般的な)仮説、すなわち、人間の思考は、脳から生ずるというものがどれだけ信頼性の低いものであるかも理解できると思います。
つまり、これは、臨死体験、体外離脱といった現象を除外して築いた仮説にすぎないということになります。
不完全な事実から築き上げているわけです。
そして、こういった、死後の世界が存在するということを知ることが、自分自身の幸福、引いては、全人類の幸福につながることが理解できるのではないかと思います。